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課題を話題に。

橋下市政の終わりに伴い、検証報道のための取材依頼が相次いでいます。

公募校長制度の批判ありきで、帳尻合わせに取材に来られているのがわかるので、断ることもあります。ただ、私の取材を通じて、小学校の現場の課題や広がってほしい取り組みが伝わる場合は、受けています。正しく伝わるかどうか、正直なところ出るまでわかりません。自分でこうして、説明の場を持っていることは大事だと考えています。

最近の取材を紹介します。




《掲載・放映予定》

12/13(月)毎日放送「VOICE」 18:15~

公募校長制度の是非について、放送があります。

撮影の中で、「しきつチャレンジプリント」の丸つけをする場面がありました。誤解を招きそうなので説明すると、「チャレンジプリント」は私も時々チェックしますが、基本的には少人数指導と習熟度指導の先生方(担任外)日々の丸つけやプリントの準備をしてくださっています。

校長が全てをやる形だと、システムとして定着しないと考えています。それでも、私がメインになっている取り組みもあるので、どう引き継いで行くかが今後の課題です。

12/14(火)  毎日放送「ちちんぷいぷい」 15時~

エール学園の留学生による、中国の児童への学習支援が取り上げられます。

浪速区全部の小中学校で、留学生のインターンシップによる通訳支援ができるようになりました。行政が仲介することで、書類や手続きが増えるというマイナス面もありますが、制度で守られたり展開しやすくなる面もあります。

12/7(月) 朝日小学生新聞

「外国の子に日本語の支援」というタイトルで、取り上げられました。
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私が作っている国語のリライト教材が紹介されています。これは、日本語教室を持つ大阪市立西九条小学校の先生に教えていただきました。教科書が今年度変わったため、増えた新しい教材の分を自分で作っています。著作権の問題もあり、簡単に共有できないのが悩みの種です。

「注文の多い料理店」や「ごんぎつね」は、中国語訳がインターネット上にあります。それをざっと読んで感想を聞いた後に、日本語のリライト教材で読み直すことで日本語と中国語の両方の語彙が増えます。他の言語でも同じように進められると思います。

目標は、同じ学年の児童が読解している教材を読み解き、自分の意見を持って教室に戻り、他の児童と交流することです。言葉がわからないだけで、低学年のような教材ばかり読んでいては思考力や読解力が育たないのです。

また、難しい社会の歴史は、他社の教科書ですが中国語訳を作っている団体があるのを知り、手に入れました。本人達に渡すと、授業で進んでいるところと同じ箇所を読み、内容を理解していました。

大阪市在日外国人教育研究協議会(市外教)の情報交換会に出たところ、各校が工夫して悩みながら対応をしていることを知りました。情報交換をしながら、全国の教育委員会・教科書会社も連携した支援体制が作れれば嬉しいです。

渡日児童だけでなく、一人ひとりの課題に向き合うことは、大きな社会問題の解決につながると信じています。

12/9 共同通信 「学校教育に『民間感覚』現場と摩擦、不祥事も」

「しきつチャレンジ教室(無料土曜塾)」の様子と、コメントが掲載されました。

「しきつチャレンジ教室」は、NPO法人Learning for Allが運営を行い、場所の提供や保険の負担を敷津校下子ども会が担っている形です。LFAの熱いスタッフ達のお陰で、無料塾が成立しています。

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※先日、秋期プログラムが終わりました。事後テストの結果を、先生と一緒に見て成長を確認している姿です。

私は実現までの企画提案をしてきました。学校内での受講生募集、開校式と閉校式での挨拶、土曜出勤のついでにのぞきに行き、スタッフと情報交換して子どもの伸びを確認するといった役目を担っています。横に展開するためには、学校負担が最小限でなければ広がりません

文科省が、原則無料の中学生向け「地球未来塾」を2000カ所に新設する予算を計上することを発表しました。
http://benesse.jp/blog/20150218/p6.html

私は、中学生と同時に小学校高学年の児童も対象にし、中学でのつまずきを予防できれば効果が高いと考えています。中学校では科目が増え、部活も始まってしまいます。

塾で中学生をたくさん教えてきましたが、学年が遅くなるほど遅れを取り戻すのは困難です。自立学習と基礎学力の定着は、早ければ早い方がいいのです。最近の研究では「幼児教育への投資が最小コストで最も効果が高い」と言われています。私は幼児教育は詳しくありませんが、鉛筆の持ち方、勉強に向かう姿勢、文字、ノートの取り方などを見ていると、低学年からの積み上げが大事だと感じています。

これ以外に、毎月の日経DUALの連載も掲載されています。

●ママ世代公募校長奮闘記「地域の『子育てサロン』に行ってみよう!」
http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=7534
子育てサロン「ぽんぽこ」誕生までの話と、地域とつながる場の大切さを書きました。




先週の日曜日、横浜まで研修講師で行きました。

湘南ゼミナールという進学塾の研修です。「同じ子どもに向き合う仕事として、塾も公立小学校の奮闘を知ってほしい」と思い、塾とはまた違う日々の教育効果や研究授業の内容を解説しました。

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「自立学習」をどうやって子ども達に身につけさせるかは、塾も学校も共通の課題です。グループワークで意見を出し合い、私も勉強になりました。自分の学習の癖(得意・不得意や時間の使い方、体調管理など)を認識する「自己認識」と目指す目標とのギャップをどう埋めるか、そもそも目標を持たない生徒・児童のモチベーションをどう上げるか、また学校現場で日々実践していきます。

「学校の先生の苦労がよくわかりました」という感想を、たくさんいただきました。

公教育の現場は、基本的に塾業界をよく思っていないですよね。

 両方を知る立場として、理解をつなぐ役目ができればと思います。




最後に、「これこそ教育行政と学校の連携の答えだ」と思える本に出会ったので紹介します。



茨木市で粘り強く、このような取り組みが行われているとは知りませんでした。教育委員会、指導主事、校長、学力向上担当者、新任教師などのインタビューで、多角的に実践の成果と今後の課題について率直に描かれています。

ある程度、小さな自治体だから可能なこととも言えますが、支援メニューの展開や全国学力テストの活用の仕方など、参考になりました。「学テ40%以下の児童生徒を減らす」……大阪では「学テ無解答率を全国平均以下にする」「活用の正答率30%以下を全国平均以下にする」という指標があります。

 こう書くとすぐに「数値目標」自体を否定し、私を非教育的だと批判する声が飛んでくるのですが、子どもたち一人ひとりの学力保障をすれば、自ずと数値はついてくると考えています。全体的な施策の評価に、学力テストを活用するのはコストを抑えて指標を出すのに効果的だと本には述べられていました。

タイトルが、いいですよね。

本を読むと「見捨てない」だけでなく、「学テ上位20%の割合を増やす」=「上位層を増やす」取り組みも行っています。大阪市にも知識問題の正答率について、同じ指標があります。

敷津小で取り組む「しきつチャレンジプリント」も、前の学年のプリントをやって基礎を確認してもいいし、どんどんこなして得意な科目を伸ばしてもいい。それぞれの可能性を、とことん伸ばせる学校でありたいです。 

 

《先週の1コマ》

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先日、6年生に「情報の集め方」の授業をさせてもらいました。担任の先生も入っての授業です。6年生の『町の幸福論』の導入で、プレゼンの作成に向けて情報を本や新聞から集める経験をしてほしかったからです。

最初に、
「日本に住む亀を6種類」
「コアラの赤ちゃんの大きさ」
「小林一茶の俳句を3つ」
「ペットボトルのリサイクル方法」
などの「ミッションカード」を1人1枚引いてもらい、ネットを使わずに図書館内で答えにたどりつくゲームをしました。

本のジャンルであたりをつける、タイトルと目次を参照する、キーワードを元に情報を探す……ネット検索全盛の時代ですが、出所の確かな情報にたどりつくために、本も使えた方がいい。「摘読」という、指導要領にも載っている本の読み方です。

小林一茶の俳句にたどりつくのに、「日本の俳句」というまとめ本に行くかなと思っていたら、小林一茶の伝記をさっと取ってきていました。各自、いろんなアプローチをしていました。

続いて、新聞を使って「町づくり」に使えそうな記事を探すというワーク。

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家に新聞が無い子が多く、いろいろと気が散りながらも楽しく探していました。秀逸だったのは、「大阪のコンビニでお笑い教室開催」というもので、コンビニが地域の人のコミュニティの場として活用されているという事例を探してきたこと。時代を感じます。

今週は「町づくり★アイデアバトル」を子ども達と一緒にやる予定です!

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★敷津小・公式ホームページ★
http://swa.city-osaka.ed.jp/swas/index.php?id=e611307
なんと大正時代の敷津小の写真が発見されました!毎年恒例の「国際ふれあい交流」も楽しかったです。
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Tag:校長日誌 

プロフィール

山口 照美

Author:山口 照美
前・大阪市立敷津小学校校長。現在は別の形で公教育に関わっています。

大阪市の公募で採用された民間人校長の1人。塾の校長経験を経て起業し、広報代行会社の経営やセミナー講師を11年間務めた後、2013年4月より3年間、校長職を務めました。

介護福祉士の夫と小3の娘、3歳の息子(2016年現在)に支えられ、「経済格差を教育格差にしない」を目標に、企画力と行動力で教育に関わり続けます。

著書『企画のネタ帳』(阪急コミュニケーションズ)『売れる!コピー力養成講座』(筑摩書房)『現代語で読む「たけくらべ」』(理論社)など。

日経DUAL連載中
http://dual.nikkei.co.jp/list.aspx?rid=1436

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