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外部の力を借りる意味。


 2日の朝日新聞に、民間活用の功罪についてまとめた橋下市政の検証記事が掲載されました。敷津小とNPO法人Learning for Allと敷津校下子ども会が連携して始めた、「しきつチャレンジ教室(無料土曜塾)」が紹介されています。

 http://www.asahi.com/articles/ASHBY62GJHBYPTIL01X.html

 
 読み方によっては、「外部の力を取り入れる=現場の力を信じていない」ように読めるかもしれません。決してそうではなく、公立小学校の授業力向上と自立学習支援こそが、「経済格差を教育格差にしない」最善策だと信じています。

 教師経験のある校長先生達がそれぞれの専門性や経験を元に、それぞれの学校で教育格差を埋めようとさまざまな取り組みをしています。私には、その「経験」がありません。せめて勉強しようと思い、大阪市教育研究会の国語部に昨年度から入っています。それでも、及ばないことはわかっています。

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 小学校で研究授業が行われ、指導案づくりから熱心に話し合い、授業後には写真のように討議会を行っているとは知りませんでした。敷津小は単学級で学年の他のクラスに学べない分、貴重な機会になっています。民間人校長の弱みは、授業において指導者になれない面だと感じています。

 ただ、私は塾講師だったので、授業の質が落ちる時がどんな時かはわかります。多忙や体調不良で十分な準備ができていない時。悩み事があって、子どもの変化に気づく余裕がない時。子どもや社会の変化についていけず、慣れたやり方を脱却できない時……。

 教師の負担を軽減し、子どもと教材に向き合う時間を増やすこと。
 それが、最初に打つべき一手です。
 
 ただ休めばいいわけではない。体力と気力を充実して、いい授業をしてほしい。子ども達にめいっぱい向き合ってほしい。プロとして、責任を果たしてほしい。そう願っています。

 次の一手が「自立学習を身につけること」。学校でも奮闘していますが、家庭学習や授業外での手立てが必要です。これについては、2006年に書いた文章から一貫して変わりません。

「定期テストを突破せよ!」

http://toto.cocolog-nifty.com/kokugo/2006/02/post_89ee.html


 最近、木津中学校の校長先生と進路指導の先生に高校入試制度の変更や、小学校でつけてほしい力についてレクチャーをお願いし、話を聞いてきました。やはり、日々の学習を積み上げ、定期テストの点を取ることがベースにあることを確認しました。職員会議でも共有して、中学校生活を意識した指導をお願いしています。

 もう一方で、担任の負担を軽減するためにも、外部の力を借りて「積み残しを解消し、自立学習を身につける」ことが必要だと感じています。実際にやってみて、効果を感じています。

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 Learning for Allのスタッフは、無償なのにどうしてここまでやれるのかと感心するほど、一人ひとりの弱点にあわせた準備をして臨んでくれています。スタッフの選考・研修がしっかりしているから、毎回メンバーの入れ替わりがあっても丁寧な指導ができています。

 ※冬期プログラムの指導スタッフの募集も始まっていますので、興味のある学生さんはぜひ!
 http://learningforall.or.jp/wanted/
 
 「チーム学校」という言葉が、よく聞かれるようになりました。それぞれの学校課題に対し、最適なチーム編成をするのが校長の役目だと思っています。

 先日、教育委員会から学校図書館補助員が配置されました。

 週に一度、丸一日学校にいて図書室を開け、整備をしてくれます。パソコンも堪能で本好きな方が来てくれて、バーコード処理が追いつかなくて悩んでいた本が片付き、ディスプレイも子ども達と一緒に考えてやってくれています。本当にありがたい。有効な施策は、打ち上げ花火で終わらせずに長く続いてほしいと思います。




 長く続けるためには、動きながら改善していくしかありません。10月26日に、2回目の「敷津子育てサロン ぽんぽこ」を開催しました。ハロウィーンの飾り付けを、地域ボランティアのみなさんが作ってくれて、老人憩いの家が華やかになりました。

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 私は、乳幼児用のコスプレ用の衣装を用意し、撮影スポットを設置しました。SNS世代・スマホ世代の保護者は子どもの写真を撮るのが好きなので、とっても喜んでもらえました。

 しかし、全体的には初回の14名からぐっと減り、少々さびしい思いをしました。反省会では「前回たくさん来たので気を抜いたかも」との声があり、改善策を話し合いました。とにかく続けることで、子育てサロンの存在を認知してもらい、地域や行政の支援につながるチャンスを作ることを目指しています。

 次回は11月28日(土)10時~11時半、敷津小の隣にある高岸老人憩いの家で実施します。
 遅れて来ても大丈夫なように、長めに設定しています!




 書きたいことはたくさんありますが、力尽きました。毎日、日記を書いていますが、あまりに内容が濃くて2日前のことも遠い日のように思います。8日に音楽発表会があるのですが、2年前に高学年として歌っていた5・6年生はもう卒業しておらず、子ども達が2年分成長していることに、くらくらします。何という濃密な時間、そして子ども達の成長に立ち会える貴重な時間。

 私の大好きな行事、全校遠足でも幸せな時間を過ごしました。

  鶴見緑地公園でのオリエンテーリング、私はフリーでカメラ係だったんでウロウロしていたら、敷津の子たちが駆け寄ってくれます。
 
「校長先生や!」「やった~!!」

そんなに喜んでくれてうれしいよ……と思っていたら、

 「えっ!?校長先生はポイントとちゃうの?」「もう、紛らわしいやん!」


 ぷんぷんして去って行く子ども達でした(笑)。

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 大きな木の下に、ほとんどが入ってしまうチーム敷津。

 お弁当の後、毎年お約束の“ベロに色がつく駄菓子”でキャーキャー言ってる子ども達を眺めながら、こんな幸福を体験させてもらう代わりに、私が果たすべきことを全力でやらなければと思うのでした。

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 ★掲載情報★

 日経DUALの連載が掲載されました。
 
 ママ世代公募校長奮闘記 「組体操問題で考えた運動会の意味とは」
 http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=7255&n_cid=DUALFB01
 大技はなくても組体操は成立する、もっと大事な本質は「本番にピークを持ってくるための過程」にあると思っています。


 《最近の一コマ》

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 全国小学校校長会連合の全国大会で、山口県まで泊まりで出張しました。分科会では岩手・高知・島根・長野・埼玉の校長先生と討議ができて、途中から大阪の民間人校長だとわかった上でたくさんのエールをいただきました。場所は違えど、教育にかける想いは熱く、悩みは共通していました。そもそも、こういう会があることに驚きました。

 2600人も来ていたそうで、街中に同じオレンジの袋を持った校長先生があふれていたのもシュールでした(笑)。


 《おまけの1コマ》

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 今年も走ってましたよ大阪マラソン!応援しましたよ!
 今年は記録を意識してか、颯爽と大国町を駆け抜けていきました。
 自己ベストを更新した教頭先生の、日々の積み重ねもすばらしいなぁと思います。

 PTA会長を始め、教頭先生の影響で「走るパパ」が5人、子ども達の前でカッコいいところを見せてくれました。


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★敷津小・公式ホームページ★

http://swa.city-osaka.ed.jp/swas/index.php?id=e611307
図書館補助員の方を紹介しています!
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Tag:校長日誌 

プロフィール

山口 照美

Author:山口 照美
前・大阪市立敷津小学校校長。現在は別の形で公教育に関わっています。

大阪市の公募で採用された民間人校長の1人。塾の校長経験を経て起業し、広報代行会社の経営やセミナー講師を11年間務めた後、2013年4月より3年間、校長職を務めました。

介護福祉士の夫と小3の娘、3歳の息子(2016年現在)に支えられ、「経済格差を教育格差にしない」を目標に、企画力と行動力で教育に関わり続けます。

著書『企画のネタ帳』(阪急コミュニケーションズ)『売れる!コピー力養成講座』(筑摩書房)『現代語で読む「たけくらべ」』(理論社)など。

日経DUAL連載中
http://dual.nikkei.co.jp/list.aspx?rid=1436

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