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学びの夏。


 ほぼ1ヶ月、ご無沙汰していました。
 夏休み直後の自然体験では、2年ぶりに「びわ湖青少年の家」に5・6年生と行くことができました。

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 あの時、廃止が決まっていたこの施設の存続に少しでもお役に立てればと、帰った日のうちに日経電子版に載せる原稿を書きました。

 ★「数値化できない2泊3日の教育効果」
  http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK21007_R20C13A7000000/

 この時の思いと同じく、子ども達の成長を感じて帰ってきました。詳しくは、また「日経DUAL」の連載でまとめています。再び子ども達を連れて行き、前回は乗れなかったカッターに私も乗って子ども達と一体感を味わいました。2年越しの願いが叶いました。その割にはすぐに手の皮がむけて、情けなかった……。

 この施設の存続のために、そして現在も安全な野外活動のために奮闘してくださっている多くの方に感謝しかありません。ありがとうございました!

 


 多忙な敷津の夏休み、毎年の行事の多さもありますが、この夏は研修や面談も多くスケジュールがいっぱいです。自宅近くの関西大学で研修があったので申し込み、半日大学生気分を味わいました。自主的に行った講演もいくつかあります。

 中でも、校長になるとは夢にも思わなかった数年前からずっと憧れていた、「弁当の日」の提唱者・竹下和男先生の講演に行けたことは、感慨深いものがありました。

 この2冊の本は、アイデアで子どもと家庭と学校を変えていく実践例として、出会った当時に興奮して読んだものです。






 「子どもが自分1人で弁当を作って持ってくる日」

 単純なアイデアなのに、深い。
 そして、簡単そうなことなのに、実行が難しい。

 今、公教育の現場にいるだけに、この時の竹下先生の決断力や実行力の強さを実感します。当時、私は全国の商工会議所や自治体で研修講師を務めていました。アイデアを実行するのには、多くの予想される障害があります。それを言い訳に何もしなければ、現状は変わりません。「大人が挑戦しないのに、子どもにチャレンジ精神が育つものか」と、挑戦する大人の事例として研修で紹介していました。

 『弁当の日がやってきた』に載せられた、竹下先生の校長時代の「卒業生に贈る言葉」を紹介することもありました。
 全ての子どもの長所を見つけ、認める眼差しに、自分もそんな校長でありたいと強く思います。
 http://bentounohi.kids.coocan.jp/okurukotoba.html
 
 民間人校長となってから、何度も「弁当の日をやりたい」とは思ってきました。
 ただ、自分のやりたいことから発想するのではなく、「子ども達に必要なこと」から発想したいと考え、先にやるべきことを積み重ねてきました。食の問題は、今年の敷津小のテーマである「命の教育」にもつながります。みんなで話し合って、前に進められたらいいなと考えています。

 それ以上に、2人の子どもの親として考えさせられる講演でもありました。「台所に立つのをめんどくさがる親を見て子どもは『料理は嫌なものだ』と思う大人に育つ」という言葉は刺さりました。小2の娘は料理を手伝いたがるので、会場でこんな本を買いました。



 自分自身、料理や食事の時間を楽しみたい。そのためには、早く帰らなければならない。とにかく、仕事も家事も夫婦でスキルアップしようと、話し合いました。

 「子どもとスーパーを歩き、会話をするだけでもいい。何を食べようか、この間のあれ、おいしかったね、という会話を通じて『自分は大事にされている』という感覚を子どもは得る」

 働く親でも、少しずつ。
 自分自身がもっと変わらなければと、思います。


 
 
 夏休みももう終わり、蝉の声があまり聞こえなくなってきました。

 今日、8月19日から「しきつチャレンジ教室」の夏プログラムが始まりました。NPO法人Learning for All と敷津校下子ども会と学校の連携した無料学習塾です。

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 開校式で講師の先生達と対面した後は……

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 それぞれの課題に合わせた学習です。

 塾講師としての経験から言っても、夏休みの終わりごろから学習習慣を取り戻すのは、効果的です。いわば学校生活へのリハビリですね。それぞれ、担当の先生は事前テストで個々の弱点を把握した上で、授業準備をしていました。5日間集中で、力をつけて2学期に臨んでほしいと思います。

 敷津子ども会の無料学習支援は、人数が少ないので5・6年生の希望者が受けることができます。別の地域では、特に高校受験の支援で無料学習支援が、自治体の努力で続けられています。最近、この本を読みました。

 

 ぜひ、施策として特に中学生の無料学習支援を、バウチャーの予算を回して作ってほしいと願っています。その際の仕組み作りや外部の力のコーディネートなど、できることはしたい。今は、無料学習動画を配信しているNPO団体にも問い合わせて、「無料で何度でも学び直しができるコンテンツ×対面による個別支援」で教育格差を埋めるモデルケース作りを視野に入れています。

 「しきつチャレンジ教室」は、子ども達があこがれるような若者と出会える価値も、大きいと思っています。そして、地域が支えてくださっているのが大きい。地域独自で学習支援や居場所づくりをしているところも増えてきています。

 これから、いろんな実践例を集めつつ、情報交換ができればと考えています。




 「教育論文を書く」と宣言した以上、お盆休み前後に集中してまとめました。書きながら、本もたくさん読みました。以下の2冊は、今の学校現場の課題を考えさせられました。





 それぞれ守りたい伝統や思いがあるのがわかるだけに、なかなかこの手の議論を学校関係者とはしにくい。しかし、子ども達の命と未来を預かる以上「感情と事実を切り分ける」冷静さを忘れてはいけないと思う2冊でした。

 半分外部の人間である私に、「学校現場の課題を外から民間人校長として率直に語ってほしい」と声をかけてくださる方もいます。8月1日には、小坂達彦先生が主宰されているMMCの資質向上集中実践研修会に呼んでいただき、ベテラン校長や元校長先生のいらっしゃる前で、話をしました。

 何歳になっても学び続ける、経験に甘えずに新たな視点を取り入れようとする出席者のみなさんに、私も刺激を受けました。


 3年目の夏が終わろうとしています。

 今年も、PTA・地域のみなさんは熱かった!
 お父さん達のソフトボールはまだこれからが本番!
 そして、陸上に相撲にバレーボールに金管に研修にと、チーム敷津も熱かった!

 あと少し、自分に課した公私にわたる夏休みの宿題を片づけて、子ども達を迎えたいです。


★紹介されました★

 教務主任の根井先生による「やさしい日本語」のプリントが、大阪市市民局のFacebookで紹介されました!
 https://www.facebook.com/shimin.osaka
 8月12日分です。たくさんの「いいね!」とシェアがあります。それだけ、「多文化共生」が身近になっているようです。


 《今月の一コマ》

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 我が家をこの夏苦しめているもの……それは、娘の学童保育のお祭り実行委員長に当たっていること……。夫は会議でしょっちゅう学童へ行き、連絡用のメールやLINEをせっせと打ち、100人にもなる保護者をどのブースに充てるかの表を作り……と、本当に負担です。焼きそば300食なんてブースが10個ほど並ぶので、くらくらします。

 しかし、人数が多いということは人員もたくさんいるということ。敷津小のPTAのみなさんは、少ない中で助け合っているので個々の負担が大きいのではと、体験しながら案じています。

 私の役目は、書類関係を作る時のサポートと、会議の時に子どもを見ることと、写真にある「スーパーボールすくい用のポイ」を100個作ること。子どもと助っ人ママ達にヘルプしてもらい、作ることができました。

 お祭りは9月12日、無事に終わるよう祈ってます。
 「子どものため」と言いながら、仕事や育児にしわ寄せが来るほどの負担はいかがなものかと、悩ましい日々です。

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★敷津小学校・公式ホームページ★
 http://swa.city-osaka.ed.jp/swas/index.php?id=e611307

 糸井教頭が研修で発表した様子など、夏休みも更新中!
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Tag:校長日誌 

プロフィール

山口 照美

Author:山口 照美
前・大阪市立敷津小学校校長。現在は別の形で公教育に関わっています。

大阪市の公募で採用された民間人校長の1人。塾の校長経験を経て起業し、広報代行会社の経営やセミナー講師を11年間務めた後、2013年4月より3年間、校長職を務めました。

介護福祉士の夫と小3の娘、3歳の息子(2016年現在)に支えられ、「経済格差を教育格差にしない」を目標に、企画力と行動力で教育に関わり続けます。

著書『企画のネタ帳』(阪急コミュニケーションズ)『売れる!コピー力養成講座』(筑摩書房)『現代語で読む「たけくらべ」』(理論社)など。

日経DUAL連載中
http://dual.nikkei.co.jp/list.aspx?rid=1436

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