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キャリア教育進行中!


 先週は夫と息子がインフルエンザで家事もせねばならず、記事を書く余裕がありませんでした。敷津小ではそんな中、今のところ学級閉鎖も無く、無事に過ごせています。「手洗い・うがい・換気」は大切ですね。

 さて、学校では6年生向けの「キャリア教育授業」が進んでいます。

 1回目は前回紹介したプロレスラーの竹下選手、2回目は、私が「起業家という生き方」について授業をしました。なんば経済新聞の取材があり、記事になっています。

 浪速区の小学校でキャリア教育授業-卒業控えた6年生に向け
 http://namba.keizai.biz/headline/3030/


 また、1回目の授業と同様に関西テレビの取材もありました。
 1月29日(木)の「スーパーニュースアンカー」で、18時半ごろから放映されるそうです。

 私が塾の校長を退職し、起業したのは「カラオケボックスを映画館にする」というビジネスでした。「世の中にないサービスだったから、自分でやってみた」のがきっかけです。一時期、全国のカラオケ店に営業に行き、何店舗か導入して喜ばれていました。

 起業家というと大げさなイメージがありますが、街中の小さなお店や会社の自営業者も、創業者であれば「起業家」と言えます。私自身、最初のビジネスからサービスを変化させながら10年以上、経営を続けました。最初からオフィスを構え、人を雇うのではない「身の丈起業」という考え方もあります。
 
 アメリカでは、2006年ぐらいから「フリーエージェント」やプロ同士が一緒に仕事をする「コワーキング」という考え方が当たり前になっています。

 
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(2014/08/29)
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 ※新装版が昨年出ているということは、やはり注目されているからだと言えます。
 
 一方で、組織の中で力を発揮することも、尊敬に値します。キャリア教育の取材の中で、テレビのディレクターに質問されました。「これからの時代、僕たちのような仕事は何を目指せばいいのでしょうか」。

 私は、「まず会社の利益に貢献すること」と答えました。

 給与の出どころは、会社の利益に他なりません。貢献せずして、権利を主張するのは間違っている。教育公務員であれば、日々の授業や仕事が、子どもたちの教育や成長にプラスになること。それが、税金から給与をもらっている意義です。異論はあるかもしれませんが、公教育は「社会の子ども」「未来の日本を支える大人」を育てることが使命だと、私は考えています。

 次に、「その上で、チャレンジを続けること」と答えました。

 企業が予想していない、新たな提案をすること。改善策を考え、あきらめずに取り組むこと。言われたことだけやっていては、自分も企業も成長しない、と思うのです。後者だけでは、組織の中では力を発揮できません。日本の組織は総じて保守的なので、責任を果たさなければチャレンジを許されない。

 「責任を果たして会社に貢献する」のが嫌だけど、チャレンジをしたいなら枠を飛び出す(起業する)しかありません。ただ、起業するだけの資金や人脈を持ち、元いた会社を超える事業を起こせる人はなかなかいない。

 子ども達には、そこまで深いことは話していませんが、どんな仕事に就こうとも「責任を果たす」こと、その上で「創意工夫をする」働き方をしてほしいと願っています。

 


 さて、3回目のキャリア教育には「クリエイターの仕事」として、毛糸作家の黒坂由美子さんにお越しいただきました。私の知人で、今回の授業をとても楽しみに来てくださいました。

 ★黒坂さんのお店「手染め糸・CIELO」
 http://www.zakkaya-cielo.com/
 一度に30個しかできない、そして二度と再現できない手染め糸には全国にファンがいます。

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 色とりどりの手染めの糸を見て、女子のテンションがアップ!

 手染め糸の製法や商品に対する想い、そしてさまざまな仕事をやってみた上で今の仕事にたどりついた話を聞きました。まだ6年生、自分の夢が決まっていない子も多くいます。


 夢は一つじゃなくていい、好きなことは全部やってみよう。
 やってみた経験は無駄にならない。今の仕事に生きている。
 
 そんな黒坂さんのメッセージに勇気づけられたと、作文に書いている子もいました。
 
 後半は、コサージュ作りのワーク。それぞれが6色の糸を選び、コサージュにします。個性やセンスが現れて、素敵なコサージュがたくさんできました。

 IMG_2055.jpg


 自然と「卒業式の胸花にしよう!」ということになり、担任も含めみんなが自分で作ったコサージュをつけることになりました。私には、ある男子児童が「校長先生のも作ってあげる!」と、青を基調に作ってくれました。そのコサージュをつけて、彼らを送り出す日が来ると思うと、胸がキュッと切なくなります。

 物を作る楽しさ、オリジナルを生み出す工夫、誰かに喜ばれるための仕事……短い時間に「仕事のヒント」が詰まっていました。「黒坂さんに弟子入りしたい!」という女子もいて、思い出深い授業となりました。また、来てもらえる機会があれば嬉しいです。

  1つの夢を追い続ける強さ。
  自分で仕事を作るという生き方。
  いろんな道を進むうちに、夢が見つかるという考え方。

 3回のキャリア教育の授業で、子どもたちの「未来のイメージ」が広がったことを感じています。残り2回で、さらに職業観を広げてほしいと願っています。

 どこの学校でもキャリア教育は行われており、特別なことではありません。でも、改めて意義を言語化したり、集中的にやったりすることで、より効果は高まるのだと感じました。

 学校では、年度末に向けてどんどん行事も業務も進んでいます。子どもたち以上に、大人も負けずに成長したと実感が持てる年度末にしたいと思っています。


  《先週の一コマ》

 IMG_2077.jpg
 
 道頓堀にある「謎解きカフェ」にある脱出ゲームを、チーム敷津の6名で体験。
 http://www.tokitokiescape.com/index.html

 ある保護者の方から、「学校でやると面白いと思う!」と企画書をいただいたこともあり、まずは体験してみようと出かけました。日本語・英語・算数・パズルなどを駆使した謎解きが20問ほど用意されており、45分で解かないと部屋から出られないというものです。

 メンバー6人の得意分野と性格の現れる中、最後は連携プレーでぎりぎりで脱出!
 脱出率40%とのことで、達成感がありました。

 そして、店の消しゴムをポケットに入れたまま出てきてしまった管理職2人……。
 教頭先生が返しに行ってくれました。

 また、いろんなメンバーでチャレンジしてみたいものです。やってみたからこそ、学校でやるには「縦割り班では難しい」「低・中・高で分けたらどうだろう」「どの子も活躍できる問題を用意したい」などの意見が出ました。

 知らないからやらない、ではなく「まず知ってみよう」から始めたい。
 好奇心のアンテナを立て、楽しめるチームを作りたい。
 
 いつか、「敷津版・脱出ゲーム」をやってみたいと思います。
 
 
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 ★敷津小・公式ホームページ★
 http://swa.city-osaka.ed.jp/swas/index.php?id=e611307
 糸井教頭先生ならではの企画「Shikitsu English Day」、英語でコミュニケーションを楽しみました!
  
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Tag:校長日誌 

プロフィール

山口 照美

Author:山口 照美
前・大阪市立敷津小学校校長。現在は別の形で公教育に関わっています。

大阪市の公募で採用された民間人校長の1人。塾の校長経験を経て起業し、広報代行会社の経営やセミナー講師を11年間務めた後、2013年4月より3年間、校長職を務めました。

介護福祉士の夫と小3の娘、3歳の息子(2016年現在)に支えられ、「経済格差を教育格差にしない」を目標に、企画力と行動力で教育に関わり続けます。

著書『企画のネタ帳』(阪急コミュニケーションズ)『売れる!コピー力養成講座』(筑摩書房)『現代語で読む「たけくらべ」』(理論社)など。

日経DUAL連載中
http://dual.nikkei.co.jp/list.aspx?rid=1436

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