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「失敗」をプラスに

1週間があっという間に過ぎて行きます。

塾や予備校の現場が長かったので(起業してからも夏休み講習などに出ていました)、当時の感覚を思い出しました。子どもが来始めると、最初に予定していた仕事の段取りはあって無いようなもの。

 子どものトラブルや急な来訪者、「誰か代わりに○年生見といてください!」と声がかかれば出動する。 

 2004年に別ブログで「塾校長の1日」という記事を書いています。当時と時間帯がズレているだけで、学校現場のスピード感も似ています。優先順位をくるくる入れ替えながら、すき間時間を見つけて集中しないとこなせない。

 この「すき間時間」に威力を発揮するはずのIT環境が、あまりにもよろしくないのが最近のストレス。ちょっと席を離れただけでログイン画面に戻っている、便利ソフトや写真データも直接インストールできない、パソコンに貼ってあるシールはVistaなのにWindowsXP搭載(どっちもイヤだけど)、新旧システム混在、重い!遅い!

 
 先日、校舎にステキな電子黒板が届いたのに、校内のパソコンでは接続できない、専用ソフトのダウンロードができない、やっとダウンロードできたと思ったら容量不足でソフトが動かないという有様(涙)

電子黒板
※うまく使えば解説や子どもの発表に威力を発揮するので、連休前後で調整します。スマホで見るとなぜか写真が横倒しになっている……(謎)


 「教職員にPC1人1台」は、3月にようやく実現した形にはなっています。しかし、そもそも担任の先生は職員室に帰ってこないので「出欠や健康状態を入力してペーパーレスで即時集計」と研修で聞いた話は実現できていません。パソコンを教室においておけば子どもが壊すでしょうし、タブレットの導入は視野に入れてほしいところです。


 いずれにしても、今はまだ過渡期。
 要望を上に出しながら、アナログ面でも業務改善に取り組んでいくしかありません。


 「会議の短縮と回数を減らす」ことについて、先週は1つ失敗がありました。

 
 教職員を集めての会議は、なかなか時間が取れません。私もムダな会議は嫌いなので、できるだけ減らしたい。「文書で事前に情報を提示し、意見や質問を個々にもらって集約してから会議に臨む」というやり方をしようと、早めに文書を出して簡単に説明し、意見をもらう期間を設定したのですが……


 読みやすい文書を心がけたつもりでも、すべての項目を網羅すると多くなる。

 忙しい中では読めない分量だったのか、事前に読み込んでいる方はほとんどいませんでした。会議の場で噴出する疑問や意見に耳を傾けながら、「会議は増やせない、事前に読む時間もない」中でどうしたらいいのか考えていました。


 私は「失敗のムダ打ち」ほど、残念なものは無いと思っています。失敗は、腹が立つ。準備が空回りした虚しさもある。そこで落ち込んで終わると、1つ「苦手な仕事」を増やすだけです。クレームも同じですね。クレームをマイナス体験のまま終わらせると、全てが守りに入ってしまう。

 学校現場は、その蓄積で身動きが取れなくなっている部分があります。


 私自身は、何か失敗した時は「失敗に勝る研修ナシ!」と考えます。


 悔しい、もう同じことを繰り返したくない、と思っている状態で失敗を振り返る。これ以上のスキルアップやアイデア出しのチャンスはありません。書類の読み合わせの時間は必要だったなぁ、と管理職で話し合いました。

 
 私はビジネスで小さな失敗を繰り返して検証し、時代に合わせるという作業を10年ほどやっていました。大きな会社が潰れる時代、私は「組織に頼らず稼ぐ力」も重要な「生きる力」だと実感しています。生き延びている企業は「失敗」をプラスに変える底力があります。

 
 私が愛する創業者に、本田宗一郎がいます。セミナー講師として商工会議所を回っていたころ、よく彼の言葉をレジュメの最後に入れていました。


 「人生は見たり、聞いたり、試したりの3つの知恵でまとまっているが、
  多くの人は見たり聞いたりばかりで一番重要な“試したり”をほとんどしない
  ありふれたことだが失敗と成功は裏腹になっている。
  みんな失敗を恐れるから成功のチャンスも少ない。」


 ビジネスと公教育は違う、と言われます。

 失敗は許されない、子ども達を実験に使うな、学校はお前のトライアルの場じゃない。そんなこと、言われなくてもイヤというほどわかっています。いつも「今、目の前の子ども」への最善を考えています。特に子どもの安全については、失敗は許されないと緊張感を持っています。

 ただ、「試す」必要性があるのに動かないのは怠慢だ、と考えているだけです。


 任期は3年、延長ありで5年。

 「組織の中に居続ける」前提が無いからこそ、大胆になれる部分もあります。誰だって、職を少しでも失う可能性があれば守りに入って当然です。その点にも、公募校長の強みはあります。

 
 一緒に研修を受けた公募校長が「ミクロとマクロの視点で取り組む」と言っていました。まずは目の前の子どもと学校現場を見る。個々の課題に応じた対処をする。でも、頭の片隅で「大阪の教育、日本の教育をどうするか」という視点を忘れずにいたい、と。

 
 任期中に出会えた、敷津小の子ども達ひとりひとりに「生きる力」を育てたい。同時に、改善や仕組み作りのアイディアで大阪や日本の教育に何か残せないかと考えています。


 余談ながら、本田宗一郎の場合は実務の得意な右腕・藤沢武夫がいてナンボの成功で「会社のはんこを見たことがない」というのは有名なエピソードです。

やりたいことをやれやりたいことをやれ
(2005/09)
本田 宗一郎

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経営に終わりはない (文春文庫)経営に終わりはない (文春文庫)
(1998/07)
藤沢 武夫

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※2人の本は同時に読むのがオススメ。アイデアマンや職人だけでは組織は回りません!


 私はちゃんとハンコは見ていますが(笑)、敷津小を知り尽くしている教頭先生がいてナンボです。


 先日は「なんば経済新聞」で、一緒に取材を受けました。
 「民間校長」の数だけ「民間校長を支える大変な教頭先生」がいます。
 http://namba.keizai.biz/headline/2513/
 

 マラソン好きの教頭からは、先ほど「京都東山トレイルラン32キロ完走しました!」という恐ろしいメールが入ってきました。あの1週間をこなした上で、なんて体力だ!


 彼ほどではありませんが、パソコンの前に座りっぱなしの生活から、早寝早起き+1日1万歩以上歩く健康的な生活に。昨日は、産前のジーンズが約2年ぶりに履けて小躍りしていたところです(笑)
 

 今週は会議も行事も多いので、教職員の健康状態にも目配りしながら、連携をとって乗り切りたいと思います。



《今週の1コマ》


 月曜の児童集会での「校長先生のお話」は、私にとって唯一できる“授業”です。登校指導をしていて、あいさつをしない子が多いのが気になってこんなボードを作りました。

おはよう-s


 朝起きて家族に1回、集団登校の場所や見守りで立っている人に1回、門の前の先生達に1回、教室で友だちに1回、クラスで担任の先生に1回。

 毎朝「5回」は「おはよう」を言おうと示し、次の日からもボードを門のところに置いておきました。

 「あ、今日はもう5回言った」「まだ3回や」とボードを見て言う子ども達、自分からあいさつする子も増えてきました。定着とまではいかないので、もう1週間は継続予定です。

 予想通り、このボードの前で「おはよう、おはよう、おはよう……」と5回言うふざけた子も(笑)

 家族の間でも、ぜひ朝のあいさつを!

 

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このブログについて、質問があったので返答しておきます。

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テーマ : 小学校
ジャンル : 学校・教育

Tag:校長日誌 

プロフィール

山口 照美

Author:山口 照美
前・大阪市立敷津小学校校長。現在は別の形で公教育に関わっています。

大阪市の公募で採用された民間人校長の1人。塾の校長経験を経て起業し、広報代行会社の経営やセミナー講師を11年間務めた後、2013年4月より3年間、校長職を務めました。

介護福祉士の夫と小3の娘、3歳の息子(2016年現在)に支えられ、「経済格差を教育格差にしない」を目標に、企画力と行動力で教育に関わり続けます。

著書『企画のネタ帳』(阪急コミュニケーションズ)『売れる!コピー力養成講座』(筑摩書房)『現代語で読む「たけくらべ」』(理論社)など。

日経DUAL連載中
http://dual.nikkei.co.jp/list.aspx?rid=1436

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