7年後。


 今日は「2020年に東京でオリンピック開催」のニュースを聞き、多くの人が「7年後」を思った1日でした。

 ニュースを見た瞬間は、学校でスポーツに取り組む子ども達の姿を思って素直に嬉しく思いました。7年後、5年生は18歳、6年生が19歳。可能性は十分にあります。


 一方で、私は原発関係の書籍を読み、チェルノブイリのその後の情報にも触れていたため、プレゼンの内容や東京が通ったことに驚きもしました。あまり政治的・思想的発言をしないよう心がけていますが、原発問題は報道が減っただけで「絶対安全」と言い切れる状態ではないはずです。

 国際社会に向けて言い切った以上は、期限付きで必死の解決をしてくれるものだと信じています。 


 さて、私が一見ひねくれた文章を書くのは「多角的な視点」を忘れたくないからです。

 確かに、今後7年間の経済状況は上向きになります。多額の投資によって建設業界が潤い、スポーツビジネスが活性化し、観光業界が盛り上がります。大阪は本気で「東京オリンピックに来た海外からの観光客」をひっぱってくる策を練らなければなりません。各地方も気合いを入れて準備を始めるはずです。

 特に、東北地方にはがんばってほしい。その地域を気に入ってもらえれば、口コミやリピートで外国人観光客が継続的に増えます。

 ここまでは「オリンピックで景気が良くなる」と単純に喜べます。

 私が危惧するのは、その後、いやこれから7年間の地方経済です。

 たまたま『里山資本主義―日本経済は「安心の原理」で動く』(藻谷浩介・NHK広島取材班/角川書店)という本を読んでいます。

 
里山資本主義  日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21)里山資本主義 日本経済は「安心の原理」で動く (角川oneテーマ21)
(2013/07/10)
藻谷 浩介、NHK広島取材班 他

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 以前にも『小商いのすすめ 「経済成長」から「縮小均衡」の時代へ』(平川克美/ミシマ社)『田舎力―ヒト・夢・カネが集まる5つの法則』(金丸弘美/NHK出版 ※地域興しに必読の名著!)等を読んでおり、コミュニティビジネスや地産地消の地域ビジネスに関心があります。


 東日本大震災後、日本人は「生きていることの素朴な幸せ」を見いだしました。地方の良さを再発見し、UターンやIターンが増えました。経済成長一辺倒の時代は終わったかのように、物欲の無い若者が話題になりました。そしてボランティアや社会貢献ビジネスに取り組む人が増えました。


 この2つのサイトで、コミュニティビジネスの事例や新しい働き方が見られます。
 高校での講演では、よく薦めていました。

 http://greenz.jp/
 http://shigoto100.com/

 クラウドファウンディングという方法で、大勢がネットを通じて出資者になる仕組みも育ってきました。以前紹介した「びわ湖青少年の家」のように、助成金をカットされた施設や団体が存続する1つの手立てになるかもしれません。

 https://readyfor.jp/

 他にもいろいろあります。
 http://skushi.net/1844.html

 
 日本の流れが「経済成長はもういい、持続可能なビジネスや生活を考えていこう」「みんなで分け合えばええやん」とシェア経済に進みかけていたところに、東京を中心とした消費経済にまた戻ってしまう。五輪バブルが続くうちはいい。でもその後は?

 少子高齢化に突き進む日本の「身の丈」に合わせた変化が起き始めていただけに、不安もあります。

 「コンパクトな五輪」を明言した以上は、ムダの少ない、都民や国民に借金を残さないプロジェクトであってほしいと願います。


 メリットもデメリットも両方ある。7年後まで、国際紛争に巻き込まれない・起こさない外交も必要です。復興をアピールしたなら、被災地に利益が回らなければ失礼です。

 「うれしい、やったね、バンザイ!でええやん」という気持ちも、もちろんあります。だからこそ、あえて書きました。

 スポーツファンの皆さんは、さっそく「うれしい、バンザイ!」で五輪貯金を始めることでしょう。
 

 私は熱烈15年越しのフィギュアスケートファン(特に浅田真央ファン)のため、この仕事でなければソチオリンピックに行く気満々でした。夏のオリンピックに、好きな競技がある方は幸せですね!


 校長としては「8月の開催!?やめとき!熱中症指数で『危険』出まくりちゃうの!」と、この夏のハードなサッカー応援等を思い出して、これまた心配しています(笑)。


  
 
 《先週の一コマ》

 給食も始まり、本格的に二学期がスタート。
 そして、先週の金曜日の「浪速区水泳交歓会」でプールも終了となりました。

 夏の終わり

 6年生が、お世話になったプールに「ありがとうございました!」を言って去る姿にしんみり。最後に低学年と一緒に入りたいと画策したのですが、予定が合わず来年に持ち越しです。

 校長室からひょいと覗ける敷津のプール、水音と歓声が嬉しくて、よく窓から覗いていました。とにかく、無事故で終われて良かったです。
 
 また来年!

 

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 ★敷津小学校ホームページ★
 
 http://swa.city-osaka.ed.jp/swas/index.php?id=e611307 
 「4年社会見学」「浪速区水泳交歓会」の様子が掲載されています!

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ジャンル : 学校・教育

Tag:考えたこと 

プロフィール

山口 照美

Author:山口 照美
前・大阪市立敷津小学校校長。現在は別の形で公教育に関わっています。

大阪市の公募で採用された民間人校長の1人。塾の校長経験を経て起業し、広報代行会社の経営やセミナー講師を11年間務めた後、2013年4月より3年間、校長職を務めました。

介護福祉士の夫と小3の娘、3歳の息子(2016年現在)に支えられ、「経済格差を教育格差にしない」を目標に、企画力と行動力で教育に関わり続けます。

著書『企画のネタ帳』(阪急コミュニケーションズ)『売れる!コピー力養成講座』(筑摩書房)『現代語で読む「たけくらべ」』(理論社)など。

日経DUAL連載中
http://dual.nikkei.co.jp/list.aspx?rid=1436

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