世界につながる敷津小!


 3学期の忙しさも強烈で、毎日が飛ぶように過ぎていきます。

 6年生のキャリア教育が始まりました。私は「情報の集め方」や「アイデア発想法」の授業を年末にして、予測できない未来を生きる上で必要な力について、国語の教材『町の幸福論』と絡めてT.Tで授業をさせてもらいました。

 ゲストティーチャーの1人目は、NHKディレクターの大北晶子さん。
 学校サイトにレポートを書きました。
 ★「6年・キャリア教育~テレビディレクターの仕事」

s-IMG_8524.jpg

 チーフディレクターとして活躍する彼女は、左手に障がいを持っています。義手を堂々と差しだして子ども達と握手して回るその姿や、授業終了後に子ども達が集まって想いを話している様子に、素敵な縁をつなぐことができてよかったと思いました。


 インタビューの構成ワークも、プロの技を体験することができて、貴重な機会でした。録った数分のインタビューを、30秒の枠に縮める時に、どの言葉を残せば、伝えたいメッセージが届くか。参加していた私も、勉強になりました。




 2人目は、昨年も来ていただいた毛糸作家の黒坂由美子さんです。自分の感性で毛糸を染め、一度に30個しかできないオリジナルの毛糸をネットや百貨店で販売しています。「手作りの楽しさを知ってほしい」と、全国で手編みや糸染めのワークショップを開いています。授業では、出張ワークショップとしてコサージュ作りを楽しみました。

s-IMG_8576.jpg

 ネット社会だからこそ、アナログな手作りに価値が出る。手染めの毛糸を、小さな規模の会社でも、世界中に届けることができる。ある意味、10年先も残っている仕事だと思いました。

 糸の選び方や組み合わせに、自分らしさが出ます。適当にまきつけた糸を、黒坂さんが整えるとふわっと可愛らしいコサージュになります。仕上げに、プロの技を感じました。卒業式には、みんなで手作りのコサージュをつけます


 私がキャリア教育に力を入れたのは昨年度からです。かつて、何度かシリーズでやった年があると聞きました。単発ではなく続けて授業をすることで、間に入る卒業遠足のキッザニアがより有意義な体験となります。





 それから、敷津小では初めての試みである「敷津インターナショナルデー」を土曜授業で実施しました。

 昨年度の「敷津イングリッシュデー」の発展型として、10カ国に縁のある児童が通う敷津小のグローバルな環境を活かしたいと、みんなで運営しました。

 ○世界の楽器体験
 ○チェギ(韓国)、ダーカウ(ベトナム)の羽根蹴り
 ○中国ゴマ、ペンイ(韓国のコマ)体験
 ○外国のお話読み聞かせ
 ○世界のクイズ
 ○いろいろな国のお話


 6つのブースを縦割り班で回ります。

 保護者のみなさんも、各ブースの手伝いをしてくださいました。終わるころにはすっかり、中国ゴマの達人になっているお父さんも(笑)。中国ごまは、大阪中華学校からお借りしました。

s-P1030371.jpg
 

 また、外国から来た保護者の方が、ゲストティーチャーとして話をしてくださいました。

s-P1030344.jpg

トルコ・ベトナム・フィリピンの保護者の方が、国の気候や食べ物、民族衣装などについて教えてくれました。お父さんやお母さんが話す姿を、うれしそうに見つめている子どもたちの姿も印象的でした。ご協力、ありがとうございました。

 「自分の『当たり前』は、他人にとって『当たり前』でない」
 「お互いの違いを『いいね!』と言い合える学校に」

 敷津の子どもたちが、グローバルな学校に通っていることのすばらしさを感じ、保護者の方にも感じてもらえる機会になったのではないかと思います。何より、私たち教職員も勉強になりました。

 そして、昨年も世界の楽器コレクションを子ども達に見せてくださった、音楽専科講師の増田先生には、本当にお世話になりました。アジアやアフリカ、日本の楽器をたくさん持ってきて解説をしてくれました。子ども達は、世界各地の楽器を使い、簡単な合奏を楽しみました。

 s-P1030357.jpg

 このコレクションと授業は、敷津小だけで体験するのはもったいないほどです。昨年から、校長経営戦略予算を用いた専科講師として、敷津小に来ていただいています。増田先生のようなベテランの先生の力が、まだまだ現場には必要だと痛感しています。ぜひ、週1~2日なら現場に出られるという専門性の高い退職教員の力を、専科講師として活かせる仕組みがほしいと願っています。

 今回は、読み聞かせのブースを「とよなか国際交流協会」の講師の先生にお願いしました。タイ人の3人の素敵な女性講師が、日本の羽衣伝説と似た話を聞かせてくれました。

 s-P1030340.jpg

 たくさんの人の力で、「敷津インターナショナルデー」を実現できました。
 また日々の学校生活の中で、国際理解教育を勧めていきます。




 ★掲載情報★

●日経DUAL ママ世代公募校長奮闘記「右手にライフワーク、左手に『稼ぐ仕事』」
 http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=7722

●『教職研修 2月号』 新年度に向けた「学校行事」大点検!
  https://www.kyouiku-kaihatu.co.jp/class/cat/desc.html?bookid=111602
 教務主任の根井先生に協力してもらい、「多角的に学校行事を見直す」という記事をまとめました。





 〔お知らせ〕

 校長の任期延長の希望を出し、この3年の成果についてレポートを書き、面接を受けました。有り難いことに、先日、もう1年延長の通知をいただきました。

 これも、異端の民間人校長を受け入れ、一緒に学校運営に邁進してくれた「チーム敷津」のメンバーあってのことだと感謝しています。異動もありえますので、来年度のことはわかりませんが、ひとまずもう1年は「経済格差を教育格差にしない」という目標に現場で取り組むことができます。ありがとうございました。


 《先日の一コマ》

s-IMG_8581.jpg

 その日、日本各地は大雪で、レンコン畑には氷がガッチリ張っていました。

 右 「あ、あれ?思てたんとちがう……」
 左 「あーあ、咲いたらアカンって言ったのに」
 右 「この間までめっちゃ暖かかったやん……」
 左 「こっちはギリギリのところで踏みとどまったけどな」

 3年生が夏に咲かせたひまわりの種が学習園に落ちており、この暖冬で咲いてしまいました。その直後に本格的な寒さが到来。かけ足大会を切なそうに見守るひまわり達でした。ミニトマトも実をつけており、異常気象を感じずにはいられません。


=======================

★敷津小・公式ホームページ★
http://swa.city-osaka.ed.jp/swas/index.php?id=e611307
3学期も行事がたくさん、日々更新しています!

Tag:校長日誌 

プロフィール

山口 照美

Author:山口 照美
前・大阪市立敷津小学校校長。現在は別の形で公教育に関わっています。

大阪市の公募で採用された民間人校長の1人。塾の校長経験を経て起業し、広報代行会社の経営やセミナー講師を11年間務めた後、2013年4月より3年間、校長職を務めました。

介護福祉士の夫と小3の娘、3歳の息子(2016年現在)に支えられ、「経済格差を教育格差にしない」を目標に、企画力と行動力で教育に関わり続けます。

著書『企画のネタ帳』(阪急コミュニケーションズ)『売れる!コピー力養成講座』(筑摩書房)『現代語で読む「たけくらべ」』(理論社)など。

日経DUAL連載中
http://dual.nikkei.co.jp/list.aspx?rid=1436

検索フォーム
QRコード
QR