2学期スタート!

 
 2学期が始まりました。

  プールも昨日の土曜授業で終わってしまい、寂しい限りです。
 一方で、運動会の練習の音楽が聞こえ始めてきました。
 学校の時間や季節が流れているのを感じます。


 今日は、最近取り組んでいることを、まとめて紹介します。
 
私は学校を起点として、子どもや保護者と地域の「横のつながり」を作っていくのが仕事です。それに加えて、就学前の子育て支援や、卒業後の子ども達を見守る「縦のつながり」も、意識しています。
 
 9月の第4土曜日に、敷津校区で初の子育てサロンが開かれます。

 着任した時から地域の方に、「浪速区で、敷津にだけ子育てサロンがない」と相談を受けていました。敷津校区は行事が多く、みなさんがお忙しそうで話が進みませんでした。しかし、孤立育児に陥りやすい都会であり、かつ外国人保護者の増えている中、必要性を強く感じて私も積極的に動き、実現に至りました。

 いざ、ボランティアを地域で募集したところ、20名を越える方が集まり、敷津地域の結びつきの強さを感じて驚きました。社会福祉協議会の方に、開設までのサポートをしていただいてます。8月中旬に開かれた説明会では、愛染橋保育園の小谷園長先生から、子育てサロンを開く意義を、虐待防止や孤立育児を防ぐ観点から話していただきました。

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 打ち合わせの中で、
「回覧板は町会に入ってないと回らない。マンションにいる人には、張り紙程度しか方法が無い。どうやって、伝えよう」
という声が出ました。

 すると、
「1人10枚このチラシを持って、小さい子を連れてる人に渡したらいいんちゃう?」
「いろんな人から何枚ももらったって、気にかけてもらってるみたいで悪い気はしないだろうし」
こんな前向きな意見が出てきました。
 
 サロンを開く、地域に住んでいる乳幼児の親子を集めるとなって初めて、町のあちこちにいる子ども連れが目に飛び込んでくる。話しかけるきっかけができる。それだけでも、サロンに集まる親子連れが最初は少なかったとしても、大きな意識改革だと思うのです。

 このチラシは私が作りました。

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※クリックすると拡大します!

 もし、敷津校区内や周辺で小さなお子さんがいる保護者の方、特に外国や別の地域から来て地縁の無い方がいたら、ぜひ教えてあげてください!

 サロン名が「ぽんぽこ」になった理由は、会場前に大きな信楽焼のたぬきがあるからです(笑)。地域の方から意見が出て、和やかに決まりました。かわいらしく、親しみやすく、いい名前です。

 




 学校の枠を超えて、多方面に私が働きかけるのは、3年という限られた時間の中で、本来なれるはずもない公立小学校の校長という立場を最大限に活かして「経済格差と教育格差」の課題解決に取り組まねばならないと思っているからです。

 現場に来て、掲げたミッションの前段階、つまり「学力以前の課題」に気がつきました。まずは命や健康が守られてこそ、そして、チャレンジ精神の基礎となる「自尊感情」があった上での学力。

 家庭のせいにするのは簡単ですが、もっと大きく見ると時代のせい、社会の責任でもあります。

 そこで、地域の子育て環境や卒業後の進路に目を向けた取り組みにも、「なんで小学校の校長が」と言われても動きたいと思っています。新たな課題も続々と生まれます。日本語のわからない渡日児童に出会い、そして国際経験豊かな糸井教頭と出会い、多文化共生の学校作りが「自分事」になりました

 先日、神戸であった「バイリンガル教育を考える国際シンポジウム 2つ以上の言葉の狭間で生きる子どもたち」を聴きに行きました。


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 http://www.glocol.osaka-u.ac.jp/research/150827.html

 アメリカ・韓国・日本のバイリンガル教育や外国人受け入れを行う学校の校長先生の話を聞き、勉強になりました。なにより、10歳で日本に来たボリビアの方が、当時の想いやその後の苦労を涙ながらに語るのを聴けたのが、大きかった。

 「人生経験もまだ浅いのに、異文化を丸ごと受け止めるのは辛かった」
 「大人になって、自分では話せていると思っていたスペイン語がビジネスの場で通用しないことを知り、ショックを受けた。私が話していたのは『Kitchen Language(家庭内で通じる言葉)』でしかなかった」


 今、笑顔で通っているように見える子ども達のつらさや、将来の課題を感じました。その方は、ボリビアで大学に入って学び直し、現在は現地の日本語学校で指導をされています。

 シンポジウムのまとめで、

「2つの国を知る子どもたちは、未来の宝です。そして、その宝が輝くかどうかの運命は、大人の手中にある。」

 と言う言葉がありました。これは、渡日児童に限らず、全ての子どもに言えるなぁと思う日々です。出会った教育や大人は、子どもの未来を左右する。責任が重い仕事だと、強く感じています。

 


 最後に、個人的に取り組んでいたことが取り上げられたので、ご紹介しておきます。

 産経

 私はネットユーザーであり、スマホユーザーであり、LINEユーザーです。
 2012年に書いた文章ですが、一時期はスマホ依存に陥りそうになっていました。

 「スマホ育児はじめました~“依存”と“活用”の紙一重」
 http://mamapicks.jp/archives/52082521.html

 何事も世に出てきたばかりのころは、付き合い方が難しい。テレビやネット、携帯の出始めもトラブルがあった。LINE本社も、積極的に使い方の研修を提供しています。必要とされる規制機能は、徐々に付加されていくでしょう。スマホの時間制限アプリも、いくつか出てきています。

 批判するだけ、愚痴を言うだけで動かなければ何も変わらない。単純に禁止すれば、問題は表に出てこなくなります。デジタル関係の規制で大事なのは、「仕組み(機能やルール)づくり」と「子ども達が自分で考える」ことが同時に行われることです。

 私は発案をして必要な文章を作るお手伝いや選考のお手伝いをボランティアでしています。公募を実施する企業の代表者や、スタンプ作成講座の講師の先生たちと、自分たちが受けたいじめ経験なども話し合い、考えながら実施しています。

 このサイトにある募集要項を配付して、5分話すだけでもいい。
 教室の中でLINEの使い方や、いじめについて考えるきっかけになります。
 http://www.osakan-space.com/blog/8266
 
 また、大阪市立堀江中学校の生徒が小学生に向けて行った、情報モラル出前授業も「LINEいじめを考える」きっかけのいい企画だと思います。ホームページにレポートが載っている(9/3・4日分の学校日誌)ので、参考にしてください。
 http://swa.city-osaka.ed.jp/swas/index.php?id=j562152
 私も機会があれば、堀江中学校の取り組みは見学に行きたいと思っています。




 たくさん書きましたが、基本は安心・安全な学校運営と日々の教育活動の推進が基本です。行事の合間に研究授業や教育実習のある熱い2学期、チーム敷津みんなで成長したいと思います。

 産休に入った先生の代わりに、ベテランの先生が加わりました。また、昨年度に引き続き理科・家庭科・音楽の専科講師として3人の先生に助けていただきます。子ども達は、「また来てくれた!」と大喜びです。

 予算や人に限りのある中で、児童・保護者・教職員・地域など、全員の要望に完璧に応えるのは難しい。
 理解を求め合い、工夫して、みんなと一緒に作り上げるのが公教育だと思っています。

 2学期も言葉を惜しまず、工夫を惜しまず、行動を惜しまず、進めていきます。


★掲載されました★
 日経DUAL「感動を目指す想いと命を預かる緊張感」
 http://dual.nikkei.co.jp/article.aspx?id=5717
 びわ湖青少年の家で感じたことを書きました。


 【先週の1コマ】

 敷津小には芝生があるのですが、中庭は日当たりが悪く雑草の方が優勢となってしまい、一度抜いて種を撒き直すことに。

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 いきいき(学童)にいる子と教職員で抜いているところを上から撮影していたら、子ども達に「校長先生も!」「サボってる!」とわーわー言われ、一緒に抜きました。いや、もともとやるつもりでしたよ……。

 校庭の方は芝生が元気過ぎて、運動場にかなり入り込んで来ています。芝生化はいいことなんですが、「学校の負担が増える」は事実だなぁと感じています。校長先生同士で「芝生ってどうよ」の話になると、消極派の先生が多い理由が、少しわかりました。また、対策を考えることにします。

 
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★敷津小・公式ホームページ★
 http://swa.city-osaka.ed.jp/swas/index.php?id=e611307
 2学期も目標は「できるだけ毎日更新」! 

Tag:校長日誌 

プロフィール

山口 照美

Author:山口 照美
前・大阪市立敷津小学校校長。現在は別の形で公教育に関わっています。

大阪市の公募で採用された民間人校長の1人。塾の校長経験を経て起業し、広報代行会社の経営やセミナー講師を11年間務めた後、2013年4月より3年間、校長職を務めました。

介護福祉士の夫と小3の娘、3歳の息子(2016年現在)に支えられ、「経済格差を教育格差にしない」を目標に、企画力と行動力で教育に関わり続けます。

著書『企画のネタ帳』(阪急コミュニケーションズ)『売れる!コピー力養成講座』(筑摩書房)『現代語で読む「たけくらべ」』(理論社)など。

日経DUAL連載中
http://dual.nikkei.co.jp/list.aspx?rid=1436

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