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駆け抜けた、2年目。


 19日に卒業式、24日に修了式が終わり、ようやく落ち着いて振り返ることができます。

 昨年は初めてで、凄まじい緊張でほとんど眠れないまま迎えました。当日の服装も、慣れないことをすると粗相をしそうだったので、洋装にしました。今年は、敷津のご意見番・石川先生&教頭先生からの「担任も袴やねんから、校長さんも着ないと!」との言葉に押され、袴姿で出ることにしました。

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 かわいい担任の先生の袴姿、子ども達も喜んでいました!

 教頭先生が、「去年の卒業式と並べた写真を載せてくださいよ!」と言うので、一応、それも載せておきます。
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 なんだか今年の写真がにやけているのは、目の前で卒業生が笑わせようとチョロチョロしていたせいです(笑)。右の八重歯、2年続きで仕舞えてないですね……。

 袴の帯のところにあるコサージュは、毛糸作家の黒坂さんによるキャリア教育授業で、卒業生が「校長先生のも作ってあげる!」と、くれたものです。みんな、胸に自分が作ったコサージュをつけて卒業式に出ました。

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 そのいきさつを、教務主任のN先生が入場前に紹介したのですが、

 「自分で作ったコサージュを胸に、卒業式に臨(のぞ)みます」

 というセリフを、

 「自分で作ったコサージュを胸に、卒業式に挑(いど)みます

 と読み違え、どんな戦闘モードの卒業式かと心の中で突っ込んでしまいました(笑)。

 本人も間違えたぁ!と思ったものの、いや、彼らはそのぐらいの気もちで臨んでいるはずだと納得したそうです。確かに、13人だけの卒業式、呼びかけのセリフも多いし、一人ひとりが証書をもらったら檀上で夢や決意を語る場面もあるし、歌も13人で歌い切らねばならず、責任やプレッシャーは相当なものだったはずです。

 今まで、すべての行事において6年生は13人で全校児童を引っ張っていってくれました。式辞では、まずそのお礼を伝えました。式辞で伝えたかったことや、卒業に向けたチーム敷津の想いは、改めて日経の連載で書くつもりです。

 雨の卒業式ではありましたが、大阪中の小学校で、この厳粛で熱い想いのこめられた濃密な時間が流れていることに、私は静かな感動を覚えていました。

 私たちも、「いい卒業式だったね」と、子ども達の成長を保護者とともに喜び、担任の奮闘をたたえ、お互いのサポートにお礼を言い合い、その日を終えました。

 「スーツがドボドボになるぐらい、校長先生を泣かしたるからな!」

 予行の時に不安げだった私の顔を見た卒業生に、こんな宣言をされていました。
 あいにくスーツではなく袴姿でしたが、その言葉の通り、涙をなかなか止めることのできない卒業式でした。



 
 すべての教職員が「やりきった」と自信を持って子ども達を送り出せる、そんな仕事をしてもらうために、校長や教育行政はどうあるべきか、考え続けています。

 修了式では、昨年と同じく「敷津小の1年」を振り返るスライドショーを、卒業式の歌声に乗せて流しました。入学式の小さな1年生、手を引く6年生も驚くほど幼く見えます。春の遠足、140周年記念式典、修学旅行、運動会、学芸会……写真を選んでいるうちに終電を逃し、修了式前日は学校に泊まり込んで作業をしました。

 特に、4月に撮った学級写真が投影されると、子ども達の成長がよくわかります。

 大きくなったね。
 いろんなことができるようになったね。
 学校、楽しかったなぁ!


 そんな気持ちで、チーム敷津の1年を振り返りました。

 私自身は、昨年の今ごろに書いたブログを読み返し、ある程度は目標を達成できたとホッとしているところです。
 http://edurepo.blog.fc2.com/blog-date-201404-1.html

 学校支援スタッフと理科・家庭科・音楽の専科講師を、校長経営戦略予算で導入できました。委員会の方も、学力アップサポーターなどの施策を年度途中からでも入れてくれて、支援スタッフは総勢で17名も、入れ替わり立ち替わり来てくれました。

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 この日はたまたまたくさん来てくれたので、特別支援教室からエレクトーンや楽器の移動をお願いしました。助かりました!

 卒業式にはスーツ姿の若者たちがずらっと並び、まぶしいほど。子ども達の学習や安全の見守り、休み時間の遊びなど、たくさん触れ合ってくれました。もちろん、管理面では特別支援コーディネーターの仲庭先生にご苦労をかけたり、スタッフも入れ替わることで落ち着かない面もあったり、課題はあります。

 次年度は、またほぼ0人からのスタートになりますが、敷津小に合った形を見つけていきたいと思います。同時に、駅近で動員に有利な事情があるため、これだけの人数が集まりました。他の学校で、困っているところはいっぱいあります。もっと組織的に解決できるよう、提案を続けていきます。

 専科講師の先生たちと、子ども達、そして若手教員との出会いは、敷津小の財産となりました。
 卒業式も、育休でピアノを弾ける先生がいない中、今年は専科の増田先生に弾いていただきました。

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 「卒業式で弾くのは5年ぶり!」と、緊張しながらも、素敵な音色を響かせてくれました。人数が少ない子ども達の歌を、盛り立てるような演奏の工夫もしてくださっていました。ありがとうございます!

 卒業式で、「僕の将来の夢は、科学者になることです。僕がこの夢を持てたのは、理科の井上先生のおかげです」と話した子がいました。たった一人の先生と児童の出会いに過ぎず、大阪市全体の教育予算から言えば小さなことかもしれません。それでも、限られた予算の中で、まだまだ工夫はできると信じています。

 他の学校からも、「来年度は敷津のやり方で専科講師を呼びたい」と相談がいくつかありました。やはり、同じ悩みを抱える学校は多いのだなと感じています。

 今年度の取り組みの総括を、企画書にまとめています。
 専科講師を導入できる、新たな制度ができればいいなと願っています。

 この合間に内示がありました。学校の人事について思うところはたくさんあります。
 ちょっと落ち着いてから、まとめる予定です。

 まずは駆け抜けた140年目のチーム敷津、お疲れ様でした!

 私は昨年のブログの「週2回はご飯を作る」が全くできていなかったので反省しつつも、やはり最後の1年はやりきりたいと思っています。
 
今日は午後から出勤し、企画書の続きをまとめる予定です。


 《卒業式の一コマ》

 彼らがいなくなった教室には、13人ひとりひとりが残した文字がありました。
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 ※名前は加工で消しています

 こちらこそ、ありがとう。
 13人それぞれに、この文字のように個性的でした。
 幸せな人生を!

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★敷津小・公式ホームページ★
 http://swa.city-osaka.ed.jp/swas/index.php?id=e611307
 来年度は、もっと発信力を高めるために勉強中です。担任の負担を軽減しつつ、学校の様子を伝える更新の仕方や見てもらう工夫を考えていきます。
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Tag:校長日誌 

プロフィール

山口 照美

Author:山口 照美
前・大阪市立敷津小学校校長。現在は別の形で公教育に関わっています。

大阪市の公募で採用された民間人校長の1人。塾の校長経験を経て起業し、広報代行会社の経営やセミナー講師を11年間務めた後、2013年4月より3年間、校長職を務めました。

介護福祉士の夫と小3の娘、3歳の息子(2016年現在)に支えられ、「経済格差を教育格差にしない」を目標に、企画力と行動力で教育に関わり続けます。

著書『企画のネタ帳』(阪急コミュニケーションズ)『売れる!コピー力養成講座』(筑摩書房)『現代語で読む「たけくらべ」』(理論社)など。

日経DUAL連載中
http://dual.nikkei.co.jp/list.aspx?rid=1436

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